栗色のマッドレー
『栗色のマッドレー』は、1971年に公開されたフランス映画です。
ミレーユ・ダルクの原作で、アラン・ドロンが主演しました。
ジュリアンとアガートは、強い愛の絆で固く結ばれていましたが、
ジュリアンは夜な夜な、キャデラックを乗り回して遊び、プレイ
ボーイ振りを発揮していました。
しかし、アガートは責めるどころか、浮気をすすめます。それは、
どれだけ浮気をしても、必ず自分の元へ帰ってくるという自信が
あったからです。
ある日、二人はナイトクラブでマッドレーという黒人女性に出会い
ます。マッドレーの自由奔放な現代人らしいところに魅せられた
二人は、邸宅へマッドレーを招待します。
やがて、ジュリアンはマッドレーと肉体関係をもち、それを知った
アガートは、今までの浮気と違うことを悟ります。アガートの思った
通り、マッドレーはジュリアンとアガートの中に入り込んできました。
初めは三人でうまくやっていこうと試みたアガートも、ついに耐え
切れなくなり姿を消します。そしてアガートへの想いを引きずった
ジュリアンに耐えられないマッドレーもまた姿を消します。
ジュリアンはアガートを探し、ジュリアンへの想いを募らせていた
アガートと再会、元通りの二人だけの生活を始めました。
しかし、マッドレーのいない空虚感を感じるのです。
やがて、再びマッドレーが二人の生活に入り込んできます。
そして、三人は固い絆で結ばれながら幸福な生活を送っていきます。
浮気から生じた熱い絆の物語で、浮気を題材にした作品の中でも、
浮気から友情が生まれる珍しい内容と言えるでしょう。
浮気に対して寛容だったアガートは、浮気によって彼を奪われて
しまいます。自分の元へ戻ってくるという確固たる自信には根拠
がなく、人の気持ちはどう動くか分からないものなのです。
ジュリアンがアガートを想う気持ち、アガートがジュリアンを想う
気持ちはこんなにも強いのに、二人だけでは何かが足りないと感じて
しまうのは、人は愛だけに生きられないからなのかもしれません。


